引越しが"良い思い出”として記憶に残るような仕事をさせていただきたい。

interview02_title

インタビュー :日本通運株式会社
引越営業部 主任 片場 浩司 さん 東京引越支店 新宿移転引越センター プランナー 佐藤 義透 さん

"引越しは日通”を身近に感じでていただくために。

interview02_img01これまでは一般のお客様にとって、当社のサービスといえば「ペリカン便」というイメージが定着していました。しかしながら、ペリカン便の事業は、郵便事業会社の「ゆうパック」と統合。2009年4月からはJPエクスプレス株式会社に事業全般を承継しています。そういった動きの中で、従来のペリカン便に代わり、当社と一般のお客様とを、ダイレクトに結び付けるための唯一の事業となるのが引越サービスです。一般のお客様に対して、これまで以上に“引越しは日通”と認知していただくために、当社の引越車両すべてのカラーリングを変更すると同時に、“引越しは日通”と書き込むことになりました。
現在、全社で「引越サービスに一層の力を注ぐ」ことになり、社内での引越サービスへの注目度や期待感も大いに増しています。この一連の流れは、まさに「変革」であり、その真っ只中に身を置いていることについては、感慨深いものがあります。

一般のお客様にとっての当社に対するイメージは、ペリカン便を除けば、どうしても企業物流というイメージが強いことは否めません。また、日通という社名をご存知いただいていたとしても、引越しにはなかなか結び付いてきていませんでした。引越サービスに関しては、これまで「えころじこんぽ」などの商品・サービス名を全面に押し出していたために、社名に「引越し」という文字が付いている専門業者さんのほうが、一般のお客様にはより身近に感じられ、認知度も高くなっていたのです。先ほどもお話ししましたが、現在の当社にとって、一般のお客様との接点は、引越サービスしかありません。そういった状況においては、何としてもこれまでのイメージを払拭し、もっと身近な存在として認知していただきたいのです。

実際には、引越業界の売上高トップは当社なのですが、調査を実施してみたところ、引越サービスとしての一般のお客様からの認知度は、4~5番手というポジションであることが分かりました。そこで、2009年の12月から、「引越しは日通」を定着させるための一つの手段として、性別・年代を問わず好感度の高い人気女優さんをイメージキャラクターに起用し、テレビCMなどでの積極的な告知を行うことになったのです。新しいテレビCMの反響は非常に大きなもので、お客様からのお問い合わせも順調に増えています。またこのような姿勢を見せることで、社内での引越サービスへの注目度やモチベーションも高まってきています。私たちは現在の勢いと、業界トップとしての誇りを持って、これからも更なるサービスの拡充とお客様の獲得に努めていきます。

良い思い出として記憶に残る引越しをお手伝いしたい

interview02_img02引越しをされるお客様に対して、最適な引越プランをご提供することが、プランナーとしての私が果たすべき役割です。
1日に5~6軒ほどのお客様宅を訪問し、引越費用のお見積りをはじめ、各種プランのご説明とご提案、荷造りや移動の際のアドバイスなどをさせていただいています。一言で引越しと言いましても、ご家族構成や家財の量、ご予算、引越先などの諸条件、お客様から寄せられるご要望は実にさまざまです。ある程度の基本プランは予めご用意させていただいていますが、実際には引越しをされる方の条件、ご要望に沿って、私たちプランナーからのご提案の幅も広がっていくことになります。

しかしながら、経済情勢が厳しい状況にあることや、業界内での激しい競争が繰り広げられていることもあって、お客様による業者選定の決め手となるポイントが、引越プランなどのサービス内容や企業イメージといったものではなく、より現実的に「価格」となるケースも増えてきています。ご提案の内容でご成約いただける場合ももちろんありますが、それは、価格面での差がそれほど大きなものでない場合です。しかし、たとえそのような状況にあっても、私たちプランナーは、常に価格以外の部分でも当社を選んでいただくための努力も忘れてはいません。

感動を呼ぶ"日通品質”の提供を目指して

interview02_img03引越しとは、生活環境をそのまま移動させるという大変な作業ですが、サービスとして手掛けている以上、何ごともなく無事に終わるのが当たり前です。サービスを受けられるお客様の立場からしてもそれは同じことですから、感動していただけるようなことは、そう多くありません。
ごく当たり前になった引越しのサービスにおいて、どこまで感動していただけるのか、喜んでいただけるのかを考えてみますと、そのカギを握るのは「お客様のご要望をいかに汲み取るか」という点に尽きると思います。お客様が引越サービスに、そして、当社に、何を求めていらっしゃるのかを追求していくことが、何よりも大切になってきます。お客様が求めておられるのは、価格なのか、利便性なのか、確実性なのか。そこをしっかりと探り、お応えしていくことで、感動や喜びといった付加価値が生まれてくるのだと思います。

多くのお客様にとって、引越しは長い人生の中で、数回あるかないかという特別なイベントとなります。1~2日という短い時間で完結してしまう引越しですが、人生で数回の特別なイベントだからこそ、“良い思い出”として記憶に残るような仕事をさせていただきたいという想いが強くなります。だからこそ、常にお客様の視点でお話をお伺いし、ご提案をさしあげるように心掛けています。
しかし、お客様にお会いする機会は、何度もある訳ではありません。また、お引越しの当日に、私自身が作業を担当させていただく訳でもありません。お客様にお会いできる時間は本当に限られていますから、一期一会の出会いを大切にしています。引越しを通じて、お客様に「いかにして喜んでいただけるか」を考えることが、この仕事の醍醐味といえるのかもしれません。

パートナーとして、誇りと喜びをより多く共有していきたい。

interview02_img04引越しには家具や食器の梱包・輸送だけではなく、エアコン、テレビ、洗濯機といった、“家電製品”の取り外し・取り付けが必要になります。私たちは引越しのプロではありますが、家電製品の取り外し・取り付けのプロではありません。
そこで、私たちが頼りにしているのが工事センターさんです。さすがに専門業者だけあって、非常に頼りがいがありますね。その分野に関しては、すべてお任せしている状況です。引越しには準備や移動が伴うものですが、お客様にはできる限り通常通りの生活をしていただきたいですから、お客様のご要望に合わせて行っています。ときには難しいご要望もありますが、いつも迅速かつ確実に応えていただける工事センターさんの存在には、本当に助けられています。

しかしながら、コミュニケーション不足などから、お客様にご迷惑をおかけしてしまう状況もごく稀に発生します。当社での引越しを通じて、良い思い出をお届けするどころか、印象を悪くしてしまい、お客様に対して申し訳ない事態となります。今後はよりいっそう、工事センターさんとの連携を深めて、さらなるサービスの向上を果たしていきたいと考えています。

ひと昔まえに比べて、引越しのスタイルは大きく様変わりしています。以前はご家族一緒に引越しをされるケースが一般的でしたが、現在は単身での引越しが非常に多くなっています。それに伴って、単身者向けのサービスが充実してくるといった変化も起こっています。また、家具や家電の価格も大幅に安価になっていることや、住まいの広さなども大きく影響し、家財の量が大幅に減少しました。そのほかにも、交通網が発達することで、引越しをする必要がなくなったり、マンションの建設戸数も頭打ちになったりと、さまざまな変化の要因が見られます。業界内での競争は一段と激しさを増しており、これからは淘汰の時代に突入するのではないでしょうか。

私が何よりも嬉しいのは、引越しを終えられたお客様から、お電話やメールで感謝のお言葉をいただいたときです。お客様から感謝のお言葉をいただけることは、そのことを引越作業に携わったスタッフ全員に伝えるほど嬉しく、誇りに感じられるのです。今後もその喜びを、頼れるパートナーである工事センターさんとより多く共有することができれば、尚のこと嬉しいですね。

会社情報

interview02_nittsu_logo日本通運株式会社
業種:引越し業、物流事業全般
本社所在地:
〒105-8322 東京都港区東新橋1丁目9番3号
03-6251-1111(代表)
WEBサイト:
http://www.nittsu.co.jp/